リアルハンガーゲーム?殺人あり?ロシアの極地サバイバルショーが恐ロシア

フェイスブックを眺めていると、気になる記事が目に飛び込んできました。

記事はイギリスの情報サイトBusiness Insiderのもの。

なんとロシアで収録が予定されているリアリティショーが暴力も殺しもなんでもありの、まさにリアルハンガーゲームになるというのです。

どんな番組になるのか?

記事によると、この番組は1月1日からオンラインで24時間放映予定。

真冬のシベリアを舞台に、30人の男女がサバイバルを行い、生存者には1.6億円もの賞金が支払われると言うものです。出演者たちは志願して番組に参加すると言うことですが、参加の際に書く契約書には「番組側は、撮影中に起きた殺人、レイプなどの責任を負わない」となっているそうです。お、恐ロシア…

*2月27日追記

だったのだけれど2月27日時点ではまだ放送されていない。

公式サイトを見ると、カウントダウンが行われていて、それによると残り123日。

つまり夏までには参加者を選出して、サバイバル訓練。秋口から冬にかけて開始するという感じだろうか。

 本質はどうやって自然と戦うか

これを聞く限りまさにリアルハンガーゲーム。本当にこんな番組が始まるとしたらえらいことです。

気になって元記事をチェックしてみると、どちらかというとこの番組はシベリアという極地で生き残ることを目的としています。

リタイヤもできるようですし、賞金も生存者で山分けですから、別にハンガーゲームのように殺し合いを放送することを目的に番組を作るというわけではないようみたい。

ちょっと安心というか、ビジネスインサイダーさん盛りすぎですね。

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(ビジネスインサイダーの見出し。殺人、レイプ、ハンガーゲームと刺激的な言葉が並んでいる)

サバイバル番組のロシア版

さて、ハンガーゲームやバトルロワイヤルみたいな番組になるというのは行き過ぎとして、実際はどんな番組になるんでしょう。

この番組のキモ。それは世界でも最も過酷な環境であろうシベリアでのサバイバル番組ということにあるようです。

サバイバル生活というと、アメリカの連続ドラマである「ロスト」などで描かれたような無人島での生活を想像する人が多いと思う。

実際、日本をはじめテレビで放映されるテレビ番組などでサバイバル生活というと、島での生活ものがほぼ全てを占めると思います。

芸人がモリで魚ついてとったどー!みたいな。

しかしこの番組で予定されているのはロシアの誇るシベリアという環境でのサバイバル。これはこれまでのサバイバル番組とは系統の違うものになるはずです。

島でのサバイバルの寒いところのサバイバルは何が違うのか

暖かい土地。特に島でのサバイバルに必要なものはシンプルです。

確保するべきものは、水と食料。

過酷は過酷ですが、最悪それさえ確保する方法さえ確保することさえできれば生き残ることができます。

しかしシベリアのような場所では話が別です。

こうした場所での最大の敵は寒さ。

立っているだけで体力が奪われる寒さ、島では食料が少なくてもじっとしていてエネルギーを温存することもできるでしょうが、シベリアで外でじっとしてれば凍死します。

食料となりうる植物や動物にしたって、海に潜れば豊富な海洋資源があるだろう島でのサバイバルとと違って、ほとんどが分厚い雪や氷の下に覆われてしまっています。

水を確保したって、マイナス40度にもなるシベリアで冷たい水をグビッと飲めば最悪死にます。ただ生きてることすらハードモードになる。

それがシベリアの冬なんです。

ロビンソン・クルーソーは生き残れない

ここでのサバイバルはロビンソン・クルーソーの島でのサバイバルの日々ではありません。

植村直己の「極北に駆ける」や、映画「In to The Wild」のような生き残りをかけた日々になるはずです。

極北に駆ける (文春文庫)

極北に駆ける (文春文庫)

極地でのサバイバル生活の過酷さとは

自分はシベリアにいた経験はありませんが、似たような環境のカナダでサバイバル体験をしていたことがあります。

昔カナダにいた頃、極北に位置するユーコンという州の片田舎で一冬を過ごしました。

マイナス20度、30度が日常となる環境に暮らしていると、生きるために必要な日常の作業ですら体温と体力を奪われます。

暖かい小屋もあり、そこでしっかりと食事を取れる機会もあったにも関わらず、一冬で体重は5キロ以上減りました。

それもそのはず北極圏で体重を維持しようと思えば1日に7000キロカロリーは必要と言われていて、それがないとどんどん痩せていっちゃうんですよね。

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(Canada Yukonterritory D800で撮影) 

 カナダでサバイバルした時の話

さて、サバイバル生活では何をしたか。

まぁ、サバイバルとは言っても、自分の場合、野外に行くときには滞在期間分の食料は持っていっていたので、狩りや釣りをして食料確保をしなければいけない、というわけではありません。

それでも、倒木で骨組みを作り、木の枝の屋根を持ったシェルターで暮らした一週間はかなり過酷なものでした。

最大の敵「寒さ」

まずきついのは寒さです。

冬のカナダやシベリアでは、冬に気温がプラスになることはありません。

冗談のような話ですが、「今日は15度もあるから外は暖かいね」と言われて外に出たら−15度だったということがありました。

寒いのは日常なので、いちいちマイナスなんて言ってられないんですね。滅多にないことですが、気温が0度を上回った時だけ「プラス」というのです。

ガソリンが凍る

そんな環境ですから、普段は当たり前にできることはできなくなります。

ちなみに−40度を下回ってくると、ガソリンが凍る温度に近づいていきますから機械なども動かなくなります。

普通に置いてある車そのままではエンジンがかかりませんから、エンジンを温める特殊な毛布のようなもので温めて始動。

寒さ対策を施してあるスノーモービルですら始動に手こずったり、チェーンソーが凍結して、斧を使わざるとえなかったり。

南極観測隊の人が、南極ではデジカメが使えなくなるからフィルムカメラを持っていくという話も聞いたこともありますが、こうした寒さの前ではテクノロジーも無力になり得るというのが事実なのです。

水がない

そんな気温だから普通に飲める水はありません。

自分が過ごした地域では、川も湖も凍りついて歩いて渡れるほどになってしまっていました。

そのため水は火を起こして雪を溶かして作った飲み水を、強力魔法瓶に入れて確保するような形になっていました。

飲むときも冷えた水を普通に飲めば、体を冷やしますし命に関わるので、お湯にして飲んでいました。

顔も体も洗えない

野外暮らしをしていると、なかなか顔や体を洗うことすらできません。先ほど言ったように水がありませんし、液体はすぐに氷になってしまいますから下手に液体で顔を洗うのも危険です。

マイナス10度くらいの暖かい日であれば火のそばで、お湯で濡らしたタオルで拭くくらいはできるかもしれないですが、そのタオルもすぐ凍っちゃうんですよね。

ただ生きてるだけで疲れる

真冬の野外暮らしの間、常にお腹を空かせていました。まぁ家の中にいてもどんどん痩せるような環境ですから、野外にずっといれば当然と言えば当然ですよね。

それでも持っていける食べ物の量は限られていますから、食べるものは生き残れるのにギリギリな量になっていました。

ですが、そんな量の食べ物を雪に埋もれた環境で探しだすとなれば相当過酷なことはわかってもらえるはずです。

体を温める準備は欠かせられない

いくらいい防寒具を着ていても、じっとしていれば服の表面から体温はどんどん逃げていきます。

そのため何らかの手段で外から温めないと、体はどんどん氷のように冷えていってしまうのです。

体を動かすのも一つの方法ですが、体を動かせばさらにお腹も減りますし、汗をかけば汗が凍ってさらに体力を奪うこともあります。

だから薪など火を起こすための手段は常に用意しておいて、体を温められるようにしておかないと命に関わります。

しかも濡らしたり、雪に埋もれてしまえば火をつけるのも難しい。

気をつかうことも多いんです。

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 (Canada Yukon D800で撮影)

ただ生きることすら難しい環境

島で生き残る時、生きているというだけで死にかけることはないと思います。しかしシベリアのような場所でのサバイバルの場合、死はとても身近に感じられます。

エネルギーを補充することができなければ。

薪が湿気て火がつかなければ。

待っているのはしかないからです。

 シベリアでの本当のサバイバル番組

さてこの番組はそんな環境より、おそらくさらに厳しいであろうシベリアで行われます。番組の参加者たちが生活をするのは、そのシベリアの原生林の中。

安全地域へ行くには、ヘリコプターで片道30分かかるところで行われるといいます。

クマやオオカミの生息地域

シベリアといえばグリズリーベアやオオカミの生息地帯です。

この地域にいるのは黒熊やツキノワグマより大型のグリズリーベア。

体重500キロを超えることもあるような大型のクマです。

グリズリーの前に抵抗は無意味?

クマを相手にする時には「死んだふりをしろ」とか、「いや、死んだふり」は逆に危ない。ときいたこともあるかもしれません。

カナダのレンジャーによれば、これはどちらも正解です。

熊相手には戦うべき、死んだふり?

正確に言えば、ツキノワグマのような小型のクマの場合は、熊スプレーや武器などを使って戦うことも可能なので、逃げることを検討してもいい。

ただグリズリーのような大型の熊の場合、逃げようが、戦おうが人間の抵抗は、まず無意味。といより怒らせてしまって余計に危険なことが多いので、死んだふり。というのがベストな対応になるということらしいんですね。

冬眠してるから大丈夫?

とはいえ冬はクマは主に冬眠していますし、オオカミはあまり積極的に人を襲うことは少ないとはいいます。

しかしヴィンランド・サガで出てきたような冬眠しない危険なクマも中にはいますし、春先のクマは冬眠明けでお腹が空いていますから、非常に危険なことも多いんです。

警察権も届かない?

こんな場所ですから、当然なにか起こった時に警察の助けは期待できません。

番組のプロデューサーによれば、「ロシア国の領内だからロシアの法律は適用される」

と言いながらも

「暴力や殺人、レイプなどの被害にあった場合の責任は取らない」との契約書を書かせるのは、もし何か起こったとしても助けるのが実質不可能だからでしょう。ていうかクマに襲われてパニックボタン押したとして、30分もかかるんじゃ。手遅れですよね。

テレビ放送されるわけですから、カメラの前で犯罪を犯せば逮捕の対象になりますから、人間ならば普通はそんなことはしないはずです。

寒さは人の判断力を鈍らせる

ただ寒さで追い詰められると、人間判断力が鈍り、近くにいる人を憎んだりするようになりますから、何があっても不思議ではありません。

寒さは人を苛立たせます。

仲よかった人たちが局所で一緒に暮らした結果、憎しみ合う何てことも珍しい話じゃないと言います。

食料は自給自足

食料も自分で確保しなければいけないようです。

メインとなるのは氷の穴を開けて魚を取るアイスフィッシング。不足しがちなビタミンなんかはゴールデンカムイという漫画に出てくるアイヌ料理みたいな感じで、半生にしてとったりするんでしょうか

装備は持ち込みありだが武器はナイフのみ

さすがにこの環境です。無人島サバイバルもののように装備なしで放りだせば、初日で全滅して番組になりませんから装備の持ち込みはありのようです。

一人あたり100キロまでの持ち込みはありということなので、寝袋やスリーピングマットなどはあり、ということになるんでしょう。

このあたりはあらかじめ協力することを全体に、荷物を分けたりしておけば楽になる部分もあるのかもしれません。

ただし許可される武器はナイフのみ。現地で弓などを作っていいのかは不明です。

参加者の話

参加者たちは、こんな環境の中に放りこまれるわけです。

公式ホームページを見てみると、現在のとこ参加を希望しているのは、男性27名、女性5名の計32名。男女混合とは言っても比率としては圧倒的に男性が多いです。

この仲で投票サイト閲覧者の投票をもとに実際の参加者が決定されるっていう感じみたいですね。

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公式サイトをさらさらっと見てみると、強面のお兄ちゃんからオタクっぽい感じの人までいろんなタイプがいます。見た感じ軍人上がりっぽいバジルさんとか、どう見てもパティシエには見えないヴァディムさんとか強そうです。

可愛らしい女性の姿も

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しかも中には本当に大丈夫なんだろうか、と思うような綺麗な女性の姿もあります。

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21歳のカザフスタンの学生さん。体重も脂肪もなさそうだし、極所でのサバイバルには向いてなさそうにも見えます。参加者ごとに投票や募金のボタンがあるのが、本当にハンガーゲームっぽい感じですね。

まとめ

極限に寒い場所でのサバイバルは、多少食料などがなくてもとりあえずは生きていける「南国もの」とは違って、死と隣あわせになりうるかなり過酷なものになることは確かです。

とはいえ参加者は事前に元特殊部隊員たちから、サバイバルに関するレクチャーを受けるといいますから、ここで得た知識を適切に使い、なおかつ柔軟な発想をすることができれば生存できる可能性は格段に高まるであろうことは間違いありません。

極北でのサバイバルは本当に死と隣り合わせになりうるもの。

テレビ番組で安全対策をとっていたとしても、事故は起こりうるでしょう。

だからこそ、サバイバルものとしては思いついたとしてもこれまであまりなかった分野なのでしょう。

現在のところ、放送予定になっている対象言語は英語、フランス、ドイツ、スペイン、中国、アラビア語などに翻訳されて放送されることになっていて、日本語は対象にはなっていません。

しかしもし放送されれば、「生きると云うことは誰にとっても容易なことではない」ということを実感出来るきっかけになるかもしれません。

倫理的な問題などから、本当に放送されるのかはまだ不明ですが、注意して見守っていきたいところです。

公式サイト:Game2:Winter Реалити-шоу в сибирской тайге

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