よし、ミャンマーに行こう。しかもバスで。ふと思いついた。
理由は簡単。今のところ期限付きでだけれど、僕たち日本人はミャンマーへビザなしで入国することができるようになっていることを知ったから。
そのまま正式にビザなし入国になる可能性もあるけれど、もしかしたらまたしばらくビザが必要な形に戻ってしまうかも知れない。ならこの機会に思い切って行ってしまおうと決めたのです。
ぶっちゃけバンコクからミャンマーなら安い日を選べば、飛行機でもかなり安い。
それでも陸路で行ったのは、まぁ、なんとなくロマンがあるから。
さて、その決断は正しかったのか。今回はバンコクからヤンゴンへとバスで行く方法についてのお話です。
Contents
バンコクからヤンゴンへのバス移動は実際どう?簡単なまとめ
バンコクからヤンゴンへのバス移動は正直言って結構しんどかったです。
予算的には合計2700円ほどと、確かに移動費だけ見れば飛行機よりは安くはなります。ただその分途中での食事や、場合によっては宿泊費用がかかることを考えると合計ではそれほど安くはないですね。
エアトリやスカイスキャナーなどで探すと、バンコク→ヤンゴン間であれば4千円代でチケットが買えることも結構あったりするで、ミャンマー国境から少しずつ町を巡りながらゆっくり旅をしたいというというわけじゃなくヤンゴンへの移動が目的なら飛行機ってサクっと行っちゃう方が楽ですね。
この記事でわかること
- バンコクから陸路でのヤンゴン行きは結構しんどい
- 移動費だけを見れば3000円以下でヤンゴンまでいける
- 格安航空券なら4千円代で飛行機が買えることもある(スカイスキャナー)
バンコクからヤンゴン行きのバスはどこで買える?
バンコクからヤンゴンへとバスへ行く。どういうルートを通るべきか詳しいことはよくわからないながらも、「タイからバスに乗るならここだろう」と向かったのはバンコクの北、モーチット(Mo chit)バスステーション。

ここモーチット(Mo chit)バスステーションはBTSの北の終点。シクリット王女公園のすぐ近くにあるバスターミナルで、タイ全土への向かうバスの出発地点となっている。
ここからはラオスやカンボジアなど国際便の高速バスも出ていることもあって、隣国ミャンマーへのバスもきっとすぐ見つかるはずだ、と考えたんですね。
でもその期待は無残にも打ち砕かれることになります。
何といってもまず「ヤンゴン」という言葉が通じない。
ヤンゴン、ミャンマーと何度か繰り返しているうちにわかったのは、タイではどうもヤンゴンのことは、ヤングンと発音する(ヤンゴンの旧名だったラングーンという呼び方を続けているのかもしれない)らしいということ。そしてヤンゴンに直接行くバスはここでは手に入らないということだった。
ただ幸いなことに、ここからでもタイとミャンマーの国境の町、メーソット(mae sot)行きのバスは出ている。
つまりヤンゴンに陸路で行こうと思うなら、ミャンマー国境からヤンゴンまでの移動手段を国境で確保できさえすれば十分いけるってことになる。
というわけで購入したのは国境の町、メーソット(Mae Sot)へ向かうバスチケット。夜7時50分の出発で、料金は375バーツでした。
- ヤンゴン直行のローカルバスは売っていない
- メーソット(Mat Sot)行きバスは、モーチットバスターミナル。1階の外、25番カウンターで販売
- 自分が買ったのは、夜7時50分出発、375バーツのチケット
- 時間、日によって値段は違う。運行しない日も。
メーソット行きのバスの乗り心地はどう?
正直375バーツのバスということあり、どんなバスが来るか心配していたものの、定刻に少し遅れてやってきたのは結構ちゃんとした2階建ての高速バス。

トイレもあるし、しっかりリクライニングも可能。軽食のパンや水もでてくる(インスタントコーヒーはもらえるけどお湯はないという謎はあるものの)結構快適な高速バスですね。

ただ安い分、移動時間はちょっと長め。道中で結構人を拾うので忙しない感じ。
Google Mapのルート検索などを見て6時間半で到着するだろうと予測してましたが、実際に到着したのは9時間かかって翌朝の4時50分頃。
とはいえgoogleの言う通り6時間で到着してしまったら、真夜中だし困るなぁと考えてたので、むしろちょうどよかったくらい。
総じてバスの乗り心地はよかったって言えますね。
- バンコクからメーソットまでは、7時間から9時間程度
- 一番安いバスでもそこそこに快適
国境オープン直後は大行列!少し時間をずらした方がいい場合も?
バスターミナル内を降りると、すぐのところに大量のソンテウ(改造トラック)が待っていて次々と人が乗り込んで行きます。

ためしに
と尋ねると、コクコク。続けて
と尋ねると「50バーツ」との返事。
メーソットのバスステーションから、国境までは3キロ半ほど。不可能ではないけれど、ちょっと遠い。値段も手頃だしってわけで50バーツでこれに乗りこみます。
ところが国境についてまず驚いたのは、このものすごい列!

引きの画像で見てみるとこの通り。

なんと1キロ近くはこの状態で列が続いています。
というのもどうやらタイとミャンマーの陸の国境は夜の間はしまっているらしく、それでも夜行のバスはガンガン着く。というわけで国境が空いたらすぐにでもミャンマーに行こうって人で溢れちゃってんですよね。
と、眺めていると門の左側にドワーっと人が流れ出します。「あれ、国境そっちなの?」と思わずこの流れに乗ってついて行っちゃったのが間違いでした。
気づいたら人に巻き込まれてこの状態。

見た感じこちらはどうもミャンマーの人たち向けのタイの出国手続き場のよう。
脱出したいとこですが、前も後ろもこの状態なので動くに動けなくなっちゃいました。
ただしばらくすると国境のスタッフが列から抜けださせてくれて、特別なルートで出国することができました。

とはいえ…毎回そううまくいくとも限らないし、場合によっては再度最後尾に並び直させられるなんてこともあるかも知れません。
それを考えたら最初から普通に大通りの列に並ぶか、場合によってはタイ側でしばらく時間を潰して混雑が少し収まっているであろう時間を見計らって国境に行ってもいいかも知れないですね。
- バスターミナルから国境まではソンテウで50バーツ
- 国境は24時間空いていない
- 国境が開く5時から6時ごろはかなりの行列
ミャンマーのビザなし陸路入国はびっくりするほど簡単だったよ
さてタイの出国審査を超えて橋に差し掛かった時にはすでに6時すぎ。もう空も明るくなり始めていました。
橋を渡れば向こう岸はもうミャンマーです。
なんと行っても初のミャンマー。しかも施工されてまだ日が浅いビザ無しでの入国です。
もし国境の職員にうまく伝わっていなければ多少揉めることになるかも知れない。
そう心配していたものの、入国審査は想像以上にあっさりと終了。

一応、入国管理表は書いたもの、宿泊地の名前をただ「ヤンゴン」だけにしても通るゆるさっぷり。
5分もかからず30日ビザをもらい、晴れてミャンマーへの入国です。
- 日本人のビザ無し入国は周知されている
- 入国審査はゆるい
- ビザ無しでの滞在は30日間可能
国境でヤンゴン行きのバスはすぐ買える!
さてミャンマーに入ったら探さなければ行けなかったヤンゴンまでのチケット。こちらも入国してすぐに見つかりました。

ミャンマー側の町ミャワディ(Myawaddy)はそれほど見所のない小さな町ですが、通りの両脇にはヤンゴンなどミャンマー各地に出発するバスやミニバス。

タイバーツをミャンマーの通貨キャットに変えることができる両替所などがゴロゴロしていたからです。
とりあえず手持ちのタイバーツをキャットに変えて調べると、ヤンゴン行きのチケットは選ぶ乗り物や会社によってだいたい15000キャットから30000キャット(1100円から2200円)くらいの幅があるのがわかりました。一番安いのは写真右側のようなシェアタクシー。
ただこれはステーションワゴンという車高の低い車の上、座席じゃなくて荷台に押し込まれるように乗っているのを見かけたので正直オススメはできません。
バスは会社によっては高くなりますが、座席が広いしちゃんとクーラーも聞いているはずなので快適。
ミニバスはハイエースに10人ほどの座席を取り付けた車で、まぁまぁ快適ですが経験上クーラーを使っていない車も多いですね。

結局今回自分が選んだのは18000キャット(1300円)のミニバス。
ちなみにミャワディでは3000キャットくらいで1月1GBと無料通話付きのSIMも売ってるので、ここでSIMを確保しておくのもよさそうですね。
- 国境ではヤンゴン行きのチケットは簡単に買える
- ヤンゴン行きのバスは15000キャットから30000キャット程度
- ミャワディでは両替所も多い
- SIMカードは3000キャットで1GBが買える
- 周辺のレストランは3000キャットから5000キャット前後
ミャワディからヤンゴンは半日かかる。途中で一泊するのも手かも?
さてミャワディからヤンゴンへの道のり。自分がミニバスを選んだせいもあるかも知れませんが…これが予想以上にハードなものでした。
まずなんと言っても道が悪い。
特に最初の2時間ほどは、土を踏み固めただけの未舗装路。しかもデコボコ道を猛スピードで走るため、体全体が椅子から浮かび上がるなんてこともしばしば。
ただ道自体はパアンを超えたあたりからは、舗装路が増えてだいぶ楽にはなってきます。
実際あとで聞いたところでは、タイから陸路でヤンゴンに向かう場合。パアンの町で一泊することを選ぶ人も結構多いのだとか。

パアンからは道はよくはなるものの、ヤンゴンまではさらに9時間以上かかります。自分も移動中はほとんど寝てしまっていましたし、田舎の風景を楽しみながら移動したいって人なら一番ハードな場所を超えた時点で一度休憩して体力を取り戻すってのもありかも知れないですね。
さてその後もバスはひたすらひたすら田舎道を走り続け、朝日と共に出発して、夕日が見えてきた頃バスはヤンゴンの近くに到達します。

ここで「ヤンゴン周辺」と言ったのは、実際にはヤンゴンのバスステーションに辿りつく少し手前で大渋滞に巻き込まれてしまったから。
後から知ったことですが、ヤンゴンのバスターミナルであるAung Mingalar Highway Bus Stattion周辺道路は、ラッシュアワーとバスの到着時間が重なる夕方ごろは非常に混雑する場所だったのです。

自分の乗ったバスもその日バスステーションの手前、3キロくらい手前からほとんど動かなくなってしまいました。
他の乗客が渋滞にハマる車から逃げ出す仲、自分は最終的なバスの目的地がわからなかったため渋滞を抜けるまでバスの仲で粘ること1時間以上。挙句渋滞を抜けた途端にバスを降ろされるという最悪の展開になってしまいました。
バスでヤンゴンを訪れる場合、どのみちヤンゴンの北Aung Mingalar Highway Bus Stationで降ろされることになります。
そこからは中心部に行くにはどのみちタクシーなど別の交通手段を使うことになるのでロなるので、荷物があまり多くない人なら渋滞にさしかかった時点で降りて歩くか、一人乗りのバイクの人に頼んで乗せてもらったほうがいいかも知れないですね。
結局自分は到着時点で疲れ切ってしまっていたため、ヤンゴン中心部に言ったのは翌日に。
バスステーションからヤンゴン中心部は、タクシーで8000キャットから12000キャット。Grabでも頼めますが、この場合は16000キャットくらいになります。

安く済ませたい人は、大通りを渡ったところにローカルバス用のバス停があるので、ここから36番線のバスに乗ればダウンタウンのSule地区に500キャットで行くことができますね。
- 国境からヤンゴンまでは11時間程度かかる
- 休憩はあまり多くはない
- 夕方到着の便だと渋滞に巻き込まれる可能性も
- バスの到着はヤンゴン中心部ではなく、空港近くのAung Mingalar Highway Bus Station
- バスステーションから中心部まではタクシーで8000キャットから16000キャット。ローカルバスで500キャット(200の時も)
まとめ
バンコクからヤンゴンへのバス移動は、
Bangkok→Mae Sot→ソンテウ→徒歩→ヤンゴン行きバス→中心部までタクシーかバス
というようなルートをとることになります。
バンコクを夜の7時50分に出発し、バス停には7時20分頃に到着。バス停からヤンゴンのダウンタウンまでもさらに30分ほどかかるので、ほぼ丸24時間かかったと言えます。
移動費の合計はだいたい2700円。確かに安いですが、途中での食費なども入れると合計では3500円くらいはかかってます。
バンコク、ミャンマー間なら飛行機でも5、6千円でいけるので、ミャンマーの田舎をのんびりと見ながら移動したいとか別に目的がない場合は、素直に飛行機を使ったほうがいいってことになりそうです。
スカイスキャナー
- バンコクからヤンゴンへはバンコク→メーソット→ミャワディ→ヤンゴンのルート
- 移動時間はほぼ24時間
- 合計費用は2500円から3000円程度
- 飛行機でも4千円ほどでいけるので、田舎の風景を楽しみたいという人向け