XIN CHAO こんにちは!
ベトナム語ではこんにちはのことをXIN CHAO(シンチャオ)という、というのはこれからベトナムに行こうという人なら、聞いたことがあるかもしれません。
確かにその通り!日本語で「こんにちは」という言葉が全くもって正しいのと同じくらい、XIN CHAO(シンチャオ)という言葉はまぎれもなく正しい言葉。旅行で行くとかなら、それだけ覚えておくのでも問題になることってないんじゃないかと思います。
でもこのXIN CHAO(シンチャオ)、親しい間柄で使うと、ちょっと他人行儀すぎると思われてしまうこともあるんですよね。日本語でのこんにちはとおんなじで、間違ってはいないけど、あまり使わなかったりもするんです。
という訳で今回は、ベトナム語での「こんにちは」と実際の使い方についてお話します。
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ベトナム語の「こんにちは」。Xin Chao(シンチャオ)とは
ベトナム語でありがとうに当たるのはxin chàoという言葉。カタカナ読みをするならシンチャオという感じで読むことができます。
ベトナム語での「こんにちは」の発音は?
ベトナム語は音を下げる、下げてあげるなど、発音が難しい言葉です。
xin chàoの場合、aの上に付いている右下がりの点が音を下げることを意味しているので、シンチャオと言う時には
シン チャ↓オ のような感じで発音します。
ただこの言葉は挨拶の言葉なので、下げることを意識しすぎて元気がなくなりすぎるよりは、素直にカタカナ読みしても伝わるので、感情を込めて言った方がいいですね。
xin chàoはいつでも使えるベトナム語の万能挨拶?
この xin chào。 朝でも、夜でも他の人にあった時には、だいたいこの言葉一つで挨拶することができます。
ベトナム語にも、おはようやこんばんはに当たる言葉がないわけではないんですけど、一般的にはどの時間帯でも、このXin chào(シンチャオ)を使って大丈夫と言えそうです。
なんでXin Chaoは丁寧すぎる?
このように基本的にベトナム語で「こんにちは」という時には、シンチャオを使って問題になることはないです。
しかし自分はフエで日本語学科の学生さんと仲良くなった時も、ベトナムで少数民族の人たちに英語を教えていた時にも、「Xin Chao(シンチャオ)と言われると親しくない感じがする」と言われたことがあります。
なんでも彼らによれば、このXin Chao(シンチャオ)という言葉、ベトナムの人とちょっと距離をつめたいとか、親しくなりたいという時にはちょっと丁寧すぎると言うんですね。
XINは丁寧にする言葉?
なぜかとシンチャオというと丁寧すぎるんでしょう。それはXIn(シン)という言葉が、その後に続く言葉を丁寧にする意味を持っているからです。
例えばCam Onはベトナム語でありがとうを意味する言葉ですが、Xin Cam onと言えば丁寧なありがとうと言う意味になります。
もともと中国語からの影響を強く受けてるベトナム語では、XINという言葉は、漢字で書くと「慎」。つまり慎んでとという意味の漢字が当てられます。
Cam onは「感恩」つまり、つまり慎んでという意味があり、慎んで感謝するという意味になるんですね。
ではXin Chaoはどうかと言うと「慎謝」という漢字で表します。
つまり元は慎んで謝る、挨拶するというところからきているのでちょっと強いというのはわかってもらえるでしょう。
まぁ、そこまで考えないにしても日本語で友達に「こんにちは」というのはあまりないんじゃないでしょうか。それと一緒。教科書で正しくても日常で正しいとは限らないんですね。
友達にはどうやって挨拶すればいい?
じゃあ友達にはどのような形で挨拶するのがいいのかと言えば、一つにはXinをのけたchàoを使って挨拶をする方法と、違う言葉を使って見るって方法があります。
Chaoを使って軽く挨拶をする
友人同士の場合には、Xinをのけてchàoだけ使って挨拶する方法があります。こんにちはの代わりに「やぁ」というような感じですね。
ただベトナム語でのありがとうについて書いた記事でも、相手に投げかける言葉に目的語を入れないのはベトナム語ではあまりよくない、というのはお話しました。
それと同じようにchàoと言う時も、それだけ言うとちょっと感じがよくないんです。というわけでchàoを使う時には、声をかける相手に合わせた言葉を入れるといいんですね。
chàoを使った呼びかけの実例
chàoを使って呼びかける時には、相手の名前を呼ぶ他に、年齢や性別を表す言葉を入れることができます。
- chào anh (チャオ アン)
Anhはお兄さん、という意味。学校の先輩とか、会社の先輩とか相手が自分より年上(一回り上くらいまで)の時に呼びかけに使います。
- chào chi (チャオ チー)
chiはお姉さん。自分より年齢が上の女性に対して使います。おばさんやお姉さんに対しては別の言葉があるんですが、微妙な年齢の女性に対してはChiと呼ぶ方が喜ばれることも。
このあたりは日本と同じかな。
- chào em (チャオ エム)
Emは、性別関係なく年下に呼びかける時に使える言葉。1歳違いとかでもEmになります。
性別問わず使える言葉ではありますが、人によっては女の人を呼ぶ時に使うほうがいいという感覚があるらしく、年下の男性を呼ぶ時はChao chuと呼ぶ人も。
ベトナム語での呼びかけの言葉には、お年寄りなどさらに年が上の人にかける言葉もあります。しかしベトナムは年長者を敬う文化であることを考えれば、基本的には上の3つを知っておけば事足りるはずです。
挨拶をせず、別の言葉をかける
ベトナムで親しい間柄でもっとも多いのは、挨拶の言葉の代わりに別の言葉をかけることでしょう。
考えてみてください、あなたは友達とあった時、毎回「やぁ」とか「こんにちは」とかいうでしょうか?
あんまり言わないんじゃないかと思います。
外国語というと、つい英語のイメージで、いつも挨拶してるっていうようなイメージを持ってしまいがち。しかしベトナム語は日本語と同じアジア系の言葉なので、日本語と同じように「何してんの?」みたいな感じで会話を始めることができるんですね。
どんな言葉を使えばいいの?
具体的にどんな言葉をかけていけばいいかあげていきましょう。
- ăn cơm chưa? (アンコン チュア?)
ご飯もう食べた?って言う意味。日本人の感覚からすると、ご飯に誘っている言葉に聞こえますが、別にそういうわけじゃなく、単純に食べているかどうか聞いているだけということもあります。ăn cơmはご飯食べるという意味なので、知っとくと別の状況でも使えますね。
- Đi đâu vậy? (ディーダウバイ?)
どこ行くの?という意味の言葉。
思いがけず知り合いに会った時なんかに、「あれ?どこ行くの?」みたいな感じに使います。別に同行しようという気があるわけではないですね。
- Đang làm gì thế? (ダン ラン ジー テー?)
何をしてるの?という意味。日本語の感覚で考えても使いやすいかな
まとめ
ベトナム語で「こんにちは」を意味する言葉はXin Chao(シンチャオ)。とても一般的な言葉で誰にでも使っても間違いではないので、最初に覚えていくベトナム語として間違ってはいないでしょう。
しかし日本語と同じように、普段から友達同士で「こんにちは」を言い合うということはあまり多くはありません。
国際交流がしたい学生さんや、海外インターンシップを考えている人など、地元の人と仲良くなりたいと思うなら、簡単な別の言い回しも覚えて置いて損はなさそうです。