「ミニマリスト」って病気だろ?
ミニマリストとい生き方も、テレビや雑誌などで取り上げられることも珍しくなくなり広く知られるようになりました。
そんな一方で、ミニマリストってなんかおかしい。病気なんじゃないか??って思う人も少なくないんじゃないでしょうか。
僕自身。必要な荷物をカバンに詰めてアジアを数ヶ月放浪したり、リュック一つで引っ越して、日本や海外あちこち住んできたり…行き先の気温によって荷物の変動はあるにせよ。どちらかって言えばミニマリストよりのライフスタイルで生きてきた人間です。
でもそんな僕からしても、「ミニマリストが病気」って考えのも
[voice icon=”https://www.tabigurashi.com/wp-content/uploads/2017/12/旅ネズミやれやれ顔アイコン.png” name=”ゆーと” type=”r”]無理もないんじゃないかなぁ…[/voice]
って思うんです。
それはきっと。極端に紹介されすぎているから、そして「物がなさすぎて物にこだわっているように見える」からじゃないかな〜って思うんです。
Contents
ミニマリストはなぜ病気に思われるのか
そもそもミニマリストってなんなんでしょう。
ミニマリストというと「物を持たざる暮らし」として、物を全く持たない人のように思われているんじゃないかって思います。
例えばこれ

これってミニマリスト・部屋で検索した時の検索結果です。こういう部屋が特集なんかで見かけたりするいわゆるミニマリストのイメージかなと思うんですが、これを見た時、どう思うでしょう?
多分、「すごい!私もこんな生活がしたい!!」って思う人は少数派で、「うわ〜、ないわ〜」「病気なんじゃない?」って思っちゃう人がほとんどじゃないかって思うんですよね。
物を溜め込んでしまって、ゴミ屋敷に住む人を見れば、病的だと感じる人あ多いでしょう。物に対する執着心にとらわれて、その人が見えなくなってしまっているから。
それと同じような感覚を、ミニマリストにも感じるんじゃないかと思うんです。
多くの人がそう感じてしまう理由は、物が無いことに、その人が「何が好き」とか、「何を大切に生きているか」いうところ見えにくくなってしまっているから。言い換えれば物を持たないことへの執着心を感じるからこそ、病的だと感じてしまうのだと思うのです。
ミニマリストって?
ただ僕は、これは極端な例が取り上げられすぎたせいなんじゃないかって感じています。
ミニマリストというと、とにかく荷物を減らす。なくすということだけを取り上げられがち。つまり最低限の荷物にするというゴールに向かって、物を捨てるということが一番大事なことというような理解をされているように思います。
でも本来ミニマリストになるというのは「物を絞り込む」ことを通して「自分の大事なもの、必要なもの」に囲まれる生活を手に入れることだと考えています。
関連記>>断捨離ってなんなの?家を捨てて放浪生活をしてわかった本当に必要なものとは

自分にとって、好きなもの、大事なものに囲まれる生活が辛いわけはありませんよね。
これによって、心の面でもシンプルに、豊かに生きましょうというものだと僕は思ってるんです。
だからミニマリズムって物をなくすことじゃなくて、何を持つか、を考えることだと思っているです。
スナフキンに習う自分の大事なものを見つける生き方
例をあげましょう。
スナフキンってキャラクターを知ってますか?
ある程度の年代の人なら、見たことあるかもしれません。もともとはフィンランドの絵本のキャラクターで、子供向けのアニメなんかにもなって世界中で親しまれているムーミンの中の登場人物です。
彼は物心のついた時から、旅を続けているさすらい人、放浪者というキャラクターで、バックパックに入れた荷物だけで暮らすミニマルな生き方を実践しているとも言えるキャラクターです。
もしあなたが彼のことを知っているなら、思い浮かべてみてください。彼を見て病気だと思うか、それとも幸せに生きていると思うか。
…多くの人は後者を選ぶんじゃないでしょうか。
それは彼が物を持たない中でも、好きなものに囲まれて生きているからです。
カバン一つで旅を続けるスナフキン。そんなスナフキンのカバンの中には釣竿や楽器も持ち歩いています。
ミニマリストに生きるというのが、最低限の荷物にすることなら、楽器なんて必要ないですから。
それでもスナフキンは楽器を持ち歩いています。
どうして?
それは彼にとって楽器というものは、生き物として生きるのには必要なくても、自分らしく生きるためには大事だからです。買った時の値段とかそういうのは関係なく、心の問題。純粋に好きだからです。
スナフキンは言います。
大切なのは、自分のしたいことを自分で知っていることだよ。
他人にとって無駄なものでも、自分にとって大事なものはあります。大事なのは捨てることじゃなくて、自分に大事なもの、したいことは何かを見極めることなんです。
ミニマルに生きるというのは最低限にすることじゃないよ
よくミニマリストは「必要最低限の荷物で生きる人」というような紹介をされることがあります。
空っぽの部屋などは、それの典型でしょう。
もちろん。部屋を空にしてるからって、それがイコール病的ってわけじゃありません。
物を減らすことじゃなくて「好きを知る」ことです。
片付けが好きっていう人がミニマリストになれば、空っぽな部屋に住むことで心穏やかになれるかもしれないですし、その人なりに好きなものを見つけた結果なはずです。
物を捨てるのに個室しちゃいけないよ
でも問題は物を捨てることに執着すること。
「ミニマリストになりたいから、子供のゲームを全部捨てました!」
というような話を聞くことがありますが、そんなの本末転倒もいいとこです。
それは物へ執着から解放されたことから、物を捨てることへの執着へ映っただけだし、それでなければ他人からどう評価されるかっていう部分にこだわっているだけでしょう。
だから本質からずれているし「病気なんじゃないの?」と思われてしまうんじゃないでしょうか。
僕自身、テントで寝ることも多いですし、仮に空っぽの部屋に移り住んだとしても別にどうとてもなります。ただ外国で部屋を借りると、家具は最初からついてきたりするので、そういう部屋に住むことだって普通にあります。
物に執着しさえしなければ。物は持とうがもたまいがあんまりミニマリズムとは関係ないんです。
[voice icon=”https://www.tabigurashi.com/wp-content/uploads/2017/12/旅ネズミ顔アイコン.png” name=”旅ねずみ” type=”r”]ミニマリズムなんて、もっとお気楽に考えていいもんじゃないかな?[/voice]
まとめ
「ミニマリスト」を「病気なんじゃないか?」のように感じる人は多いです。
メデイアなどでの取り上げられ方や取り上げられる人を見ていると、誤解を受けるのも無理もない話なのかもと正直思います。
そう感じられるのはきっと、全く物を持たなかったり、無理に人のものまで捨てようとする姿に、「物を捨てることへの執着心」を感じることや、空っぽの部屋に「人間味がない」ようにを感じられるからかも知れません。
自分自身は、旅の中でミニマルに生きることを知った人間であり、ミニマリストになろうと思って物を捨て始めた人間ではありませんから、異論がある人もいるかも知れません。
しかしミニマリストの本質は別に物を捨てること、なくすことそのものではなく、物を捨てることによって自分の好きなことを見つけ出すという過程にあると思っています。
ミニマリスト的に生きることは誰にとっても利益があります。もともとは物を溜め込むタイプだった自分ですから、それは保証します。
「病気なんじゃないか?」とか「捨てなきゃいけない」とかいう、思い混みや執着は捨てて、自分の好きな物って何か、一度考えてみませんか?