ベトナム

なぜベトナムは親日なのか?旅してわかったベトナムと日本

ベトナム人は親日なのか?

海外旅行に行ってみたいという時、その国の人々が親日かどうか、ということが気になる人も多いでしょう。

残念ながら国によっては、日本人と言うだけで嫌がらせをされたとか、せっかく言葉を勉強して行ったのに、そのせいで現地語で悪口を言われていることに気づいた、なんて話を聞くのも事実です。

せっかくの休みを使って行くのです。旅行先で悪意にさらされるなんて思い避けたいですよね。

じゃあ?ベトナムの人は果たして親日なのか。

僕はベトナムを訪れて5ヶ月近く、ベトナムの各地で過ごしました。その生活の中で見えてきた。少しずつ見えてきたことをまとめてみようかなと思います

ベトナム人は親日なのか

ではベトナムの人は親日なのか?

一言で結論を言ってしまえば、ベトナム人は親日だと感じています。東南アジアの中では上位に分類されるほどの。数ヶ月過ごした自分の経験から言うと、これには6つの理由があると考えています。

ベトナムの人が親日的な6の理由

  1. 質の高い日本製品のイメージ
  2. 経済的に進んだ国日本
  3. ODAなどの国際援助
  4. 子供の頃から親しんでいる日本のアニメ
  5. 日本食ブーム
  6. マナーのいい日本人観光客のイメージ
  7. 同族意識

親日的な態度の実例

先日、こんなことがありました。

ハノイ郊外の小さな街。雨宿りのために入った一軒の食堂。

日焼けのせいか、東南アジアの人に見られることの多い僕に、ベトナム人店主はやはりベトナム語で話しかけてきました。

今でこそ、多少ベトナム語もわかるようになってはきましたが、当時はほとんどベトナム語がしゃべられなかった自分。申し訳ないと思いながらも

片言のベトナム語で、ベトナム語は話せないよと伝えました。

途端、急にしかめっつらで明らかに警戒モードになった店主たち。

ハノイやホーチミンなど都会、そして観光地のベトナム人は別として、田舎の人は外国人にあまり耐性がありません。

しかし彼らの次に口にした一言で一瞬にして溶けたのです。

Toi la nguoi nhat(僕は日本人だよ)

ニャパン(日本)か!本当か!俺のバイクもホンダだぞ!洗濯機も、テレビもだぞ!

その後は、あれも食え、これも食え。さぁお茶も飲めとの散々に大判振る舞い。どこからか英語のできる人を連れてきては少しでもコミュニケーションを取ろうとしてくれたのです。

結局、店を出る頃には防寒具として帽子を手渡されたり、最初に注文した料理まで無料となるなどの大歓迎を受けました。

そしてベトナムの田舎にいる間mこうした歓迎を受けたのは一度や二度じゃなかったのです。

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 いい商品を生み出す日本のイメージ

なぜベトナムの人が親日なのか。一番の理由は、この店主もあげた優れた商品を作り出す国、日本のイメージです。

トヨタ、ホンダ、味の素などは、日本の製品は日本にさして興味のない人でも知っているほど、生活に馴染んでいます。

日本製品は高品質の証

特に一般の人に馴染み深いのは、日本製のオートバイでしょう。

ベトナムには車に200%という高い関税がかけられてます。そのため車を買えるのは一部のお金持ちにだけ、国民の足となっているのは圧倒的にバイクなんです。

ベトナムで圧倒的多数派を占める日本製オートバイ

その中で圧倒的な存在を示しているのが、ホンダやスズキなど日本メーカーのオートバイ。

最近では中国メーカーのバイクや、BMWのような高級メーカーのバイクを見かけることもありますが、まだまだ少数。ラッシュアワーとなれば右を見ても左を見てもホンダ、ホンダ、ホンダ、ホンダ、スズキと大量の日本製バイクはひしめいています。

日本製品はなぜ選ばれるのか?

なぜ日本製品が選ばれているのか。それは日本製バイクが圧倒的に信頼性が高いためです。

例えばベトナムでは、Detechという中国メーカーが、ホンダが生産終了した「Win」のマニュアルバージョンをライセンス販売していたりします。しかしこのバイクについて、ベトナム人メカニックは「ホンダの製品とは比べものにならない(ほど劣る)」と口を揃えます。

特に素材となっている鉄などの質が劣るため、日本製に比べて痛むのが早い。

新品でも6万程度という価格の安さにつられて買っても、故障も多く、頻繁にパーツを交換していたら、むしろ余計に金がかかるなんて話もあります。

その点、「本物のホンダ」は壊れない。ホンダのベストセラーバイク「スーパーカブ」は数十年たった今も未だ現役で道路上を走り続けています。

値段が高いが高品質

投資額がかつてNo.1であった韓国や、隣国である中国の製品はベトナムに溢れています。

しかしこうした他国の製品と比較して「値段は高いが高品質」というイメージがついているのが、ベトナム日本製品のようです。

こうした信頼性が高く、高品質。

という日本の商品のイメージが、それを作り出し日本のイメージに直結し、親日という感情に繋がっているのだ、と言えるでしょう。

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経済的に強い国「日本」のイメージ

これは一つめと関係する内容でもありますが、日本が経済的に強いというのも、いいイメージ作りに直結しているでしょう。

ベトナムに進出していたる日系企業の評判がいい

日本企業もベトナムに多く進出を始めていますが、こうした企業には評判の多い会社も多いです。

日本企業に勤めている友人の父親は、日経企業に務めることができれば、ベトナムの現地企業や他国の企業に比べていい待遇や扱いを受けられるのだ、と話してくれました。

もちろんあまりいい評判を聞かない日本企業もないわけではありませんが、一般的に日本企業は高い評価を受けており、その評判が日本人への対応にもつながっているのでしょう。

技能実習生などの見た稼げる国日本

日本が技能実習生などの範囲を介護事業などへ広げたこともあり、日本へ行って仕事をした。これから日本に行く。というような人と話す機会も増えました。

国内では、過酷な長時間労働などとして、その待遇の悪さが議論される技能実習生などではありますが、ベトナム国内と比較すればやはり稼げます

例えば日本で手取りで月給15万程度稼げるとすれば、ベトナムドンでいえばおよそ3000万ドンという金額になります。

ベトナム人四年大卒の初任給で600万ドン(3万円)、4年目の警察官でも900万ドン(4.5 万円)程度だといいますから、ベトナムの人にとってはこれはかなり大きな金額だということになります。

技能実習生は1回2年。この期間日本に行くことができれば、ベトナム国内にいれば数十年かかる金額を稼ぎ出すことができるわけです。

また実際に日本に行った人が、帰国後に日本の良い印象を語ってくれるのもイメージ作りに一役買っているようですね。

日本語教育熱の高まり

こうした日系企業の進出増加や、教育実習生枠の拡大も影響してか、日本語を学習している人の数も近年増加しています。

地域や学校によっては、英語ではなく日本語を第二言語として設定していて、小学校から中学、高校に至るまで日本語を勉強してきたという若い学生に会う機会もあります。

ある高校生は、非常に流暢な日本語で「これから日本に交換留学にいくのです」と話してくれました。

こうした日本語熱の高まりが、日本への親しみに繋がっているのは間違いなさそうです。

ODAなどの国際貢献

また日本の国や企業が行ってきた支援も無関係ではないでしょう。

先日もホームステイ先させていただいた家のご近所さんに、「日本の人が地元に学校を作ってくれたから」とお茶やお菓子をご馳走になりました。

ベトナムでは日本の国旗が入った建物や、橋をよく見かけます。

ハノイのノイバイ空港には日本の支援を示す石碑がある。これら企業や国の行う支援がベトナムの人々の親日的な感情を生むのに貢献しているハノイのノイバイ空港。日本の国旗をあしらったリリーフがある

このようにベトナム。特に少し貧しい地域を訪れると日本企業に支援してもらった、といった話をよく聞きました。

相手を支援することで、仲良くなりお互いに利益を得る。これは和をよしとする日本の美徳でしょう。こうした関係性の構築が上手く行ったのがベトナムなのではないか。そんな印象を受けています。

子供の頃から親しんだアニメの影響

若い世代、10代から20代にかけての若者たちは日本のアニメを見て育った世代です。

彼らは僕たちと同じように、子供の頃ドラえもんを見て育った世代ですし、若い男で「孫悟空」「かめはめ波」と言って反応しないやつはいません。

イベントごとに行けば、ピカチュウなどと並んで、ドラえもん(両方パチもんですが)風船を配っていたりする光景に出くわすことも。

こうしたアニメを通して日本文化に興味を持ったというのも、納得です。

日本食ブームの影響

さて…ドラえもんの好きな食べ物といえばなんでしょう?

どら焼きですよね

アニメなどで見た外国の食べ物とか食べたくなりますよね?(ラピュタの卵乗せたトーストとか)

その影響もあってか、ベトナムでも日本料理は人気です。

ホーチミンやハノイなどの大都市では、寿司はもちろん、たこ焼きやお好み焼き、天ぷらなど和食の店が多く立ち並んでいます。

ベトナム料理は日本人の口にあう、逆も?

タイ料理のように極端に辛くないベトナム料理は、東南アジアでも、もっとも多くの日本人の口にあう料理だと僕も考えています。

これはまた逆も事実で、日本料理は高いながらも少しずつ人気を高めてきている料理なのです。

マナーのいい日本人観光客の影響

ベトナムの観光、という分野においてまだまだ日本人は少数派です。

ダナンなどは観光客の比率で言えば韓国人が40%を超えると言いますし、距離的に中国に近い北部では中国人が大多数派だからっです。

観光業に関わるベトナムの人に話を聞くと、おとなしく、周りに迷惑をかけまいとする日本人の行動は日本人特有で、静かだから逆によくわかる、のだそう。

ある時 店で会計しようとしたら、予想より高く支払い金額が足りなかったことがありました。

結局手持ちのちょっとしたものを預けて、ATMに行き支払いに戻ったのですが、ちゃんと金を払いに戻ってきたということで

「さすがジャパンだ!」と感動されました。

日本の常識は、世界の非常識。

これまでに訪れた日本の人たちが見せてきた、マナーを守り相手を尊重するという当たり前の姿勢も、特別なものとして受け入れられているようです。

同士意織とは

ベトナム人は家族をとても大事にします。身内と外という意識は非常に強く、仲間になればとても優しいが、敵対すれば恐ろしく冷たいという特徴をもっています。

そんな中で国としての日本は、ベトナム人、特に北部の人々から同志的なイメージを持たれているのでと感じることがあります。

対中関係の共有

一つは共に中国との問題を抱えている国であるというのがあります。

中国と国境を接するベトナムは、日本と同様に国境、領土など多くの問題を抱えています。

特に直に国境で中国と接し、直接被害を受けることもある北部ベトナム人には、反中感情が強い人が多く。日本人だとわかった途端「あいつらには全く困ったもんだよな!」と始まるのはお決まりの展開でした。

まさに敵の敵は味方。同じ中国という相手に困らされている同志と言うような感覚につながっているように思うのです。

ベトナム戦争の影響

もう一つにはベトナム戦争があります。

かつてのサイゴンが、ベトナム戦争の英雄ホーチミンの名をつけた都市に名前を変えたことからもわかるように、ベトナム戦争というのは今のベトナムという国を形作った大きな転換期でした。

学校教育でもベトナム戦争や太平洋戦争など、歴史の時間に学んでいるため、中学生くらいの若い世代でも「日本もアメリカと戦った」と意識している人も珍しくありませんでした。

こうした事実もまた、ベトナム人の同志意織を刺激したのでしょう。

まとめ

ベトナム人は親日的。

現地に長く暮らしてきて、これはもう間違いなく感じることです。

これは先人たちが作り上げてきたいいイメージ。そして続けてきた友好のための行動が、身を結んだ形なのだろうと言えます。

もちろん観光で訪れた時には、「外国人」という一括りで認識されてそうした扱いを受けることもあります。

しかしいったん腹を割って話してみると、日本に対していい印象をもっている人が多く、興味深い経験ができる国であることに気がつくことでしょう。

しかしこれらは、先人たちが作り上げてきた印象の、いわば貯金。

その貯金を使い果たさないためにも、相手に対する尊敬を忘れず、いつまでもこの友好が続くようにしたいものです。