不必要なものを持たず、必要最小限の荷物で暮らすミニマリスト。新しい生き方としてメディアなどでも取り上げることが多くなってきて、興味を持つ人も多くなってきたのではないでしょうか。
しかし自分の周辺を見回して見て、ミニマリスト的に暮らしている知り合いがいるという人はそう多くないと思います。
僕は現在小型のバックパック一つで旅をしながら生活しています。服にいたってはわずか3枚のTシャツに2組のズボン、3組の下着に上着一枚と必要最小限です。
今回は自分が、どうやって必要な服を選んでいるのかというお話を通して
- なぜミニマリストが服を減らすのか
- どうやって服を選べばいいのか
についてまとめていきたいと思います。
Contents
ミニマリストが持つ服の数
さて僕は、最初に言ったようにTシャツ3枚に、下着と靴下を3セット。それに2組のズボンと水着とダウンジャケット。これしか服を持っていません。

靴は基本的にほぼ同じものを履いてるので、僕の衣服は全部合わせてもわずか2キロ以下。スーパーの買い物袋に収まる程度の量しかないということですね。
僕の場合は移動をすることもあり、服の総重量で考えればミニマリストな生活をしている人の中でも服は少ないでしょう。しかし3セットという服の量はミニマリストの人にとってかなり一般的な数字であると言えます。
なぜミニマリストは服は3セットなのか
ではなぜ1セットや2セットではなく、3セットという組み合わせがメジャーなのか。
まず簡単な理由をあげれば、1セットはもちろん2セットでは、さすがに物理的に少なすぎるからです。
服をミニマルな数に絞っている場合、洗濯などはかなり頻繁にすることになります。この場合1セットはもちろん、2セットでも天候の変化などで着替えがなくなってしまうという可能性があり、かなりリスクが高いです。
しかしこれが3セットあれば、仮に1日で乾かなかったとしても予備は1セットあります。2日あればどうやってたって乾きますから、「洗濯物は溜めないで洗ってしまう」というスタイルで生活すれば十分一週間生活できます。
一週間保つならば、服の組み合わせを変えることで1ヶ月持たせることができますし、1ヶ月持つのなら数ヶ月、一年と持ちます。シンプル差と利便性のバランスを考えた時、3セットというのはかなり良好な組み合わせだと言えるのです。
ミニマリストが服を絞る理由
ミニマリストたちの多くが服を3セットに絞っているケースが多いとは言っても、ミニマリストになるために服を3セットに絞らなければいけないというルールに従っている、というわけではありません。上であげたような物理的な理由はもちろん、ミニマリスト的な生き方をしている人が、それぞれの好みや生活のスタイルによって結果的にこの形に行き着くことが多いのです。
例えば自分の場合、上記であげたような物理的な理由が一番大きな部分を占めます。とにかく移動が多いために荷物を軽くしたい、そのためかさばる衣服は必要最小限に留め、さらに種類に関しても限界まで削るようにしてるんですね。
しかしおしゃれにこだわるタイプのミニマリストであれば、自分のお気に入りの服を毎日着るために服を絞り込んでいますし、逆に服装を考える時間を減らして自分のしたいことに集中するために同じ組み合わせの服を何着も用意するという人もいます。

ミニマリストは服を絞り込むことで、自分の本当の好きなものを絞り込んでいる
現代社会に生きている以上。服は毎日使うものですし、予想以上にスペースをとるものです。
これは言い換えれてみれば自分の生活スタイルが形として見えやすいということでもあります。ミニマリストというのは自分の生活から必要のないものを省くことで、自分の好きなものに最適化する過程。ミニマリストが絞り込んだ服の数は、そのままその人のライフスタイルを表すものともいえます。
ミニマリストはどうやって服を減らすのか

自分は、あちこち街から街へ移動しながら暮らすという生活しています。作業に集中するために一時的には一つの街に長く滞在することもありますが、場所に縛られず移動したいと思った時には移動できる状態を維持したいと考えています。
そのため荷物はとにかく軽くしたいのですが、各地で写真を撮り歩いている自分にとって、カメラ用品やラップトップを削ることはできません。自分にとっておしゃれな格好などよりも大事なのは、写真を撮り、文章を書き、誰かに伝えたいという気持ちのほうだからです。
そのためカメラは持ち歩く、でも荷物は減らしたいという選択に迫られた時に、自分にとって削ることができるのは嵩張る服の数でした。これにより頻繁に洗濯をしなければいけないなど、煩わしい点がないわけではありませんが、すべての荷物を持ったまま撮影に出かけてもなんとかなるという軽さと必要な道具との両立を実現できたのです。
ミニマリストとは自分の好きなことにのみ囲まれる環境を作ること
よく誤解がありますが、ミニマリストな暮らしの目的は別に不便な生活をすることそのものではありません。むしろものを絞り込んで行くことで、いつも100%自分がしたいこと、好きなことにフォーカスできるようにするのが目的です。。
おしゃれが好きな人は、自分の一番お気に入りの服を3組に絞り混んでいますから、毎日お気に入りの服が着れます。僕は朝起きた時から今日は何がかけるか、それを表現するためにどんな写真がいるか、と考えることができます。辛いなんて思うはずがないんです。
あなたにとって大事なことはなんなのでしょうか?
服を絞り込んでいくためのチェックリスト
自分の好きなものと言われても、そうそうすぐ浮かんでくるものでもないでしょう。これからものを絞り込んで行く中で見極めて行くんです。ですから今の状態でわかっていないのは、これは当然のことです。ここでは服を絞り込んで行くために、チェックしておくべきことみていきましょう。
- おしゃれは自分にとって重要なことか
- おしゃれより優先したいことはあるのか
- 「いつか」着るかもと思っている服はないか
- 他人に奨められだけの服はないか

おしゃれは自分にとって重要なことか、他に優先すべきことはないか?
まず最初に考えるべきなのはおしゃれというものが自分にとって重要なことかどうか。そしてそれよりも優先したいことはないか、という点です。自分のカメラのように他に優先したいものがあり、実用性重視で見た目は無視するという場合と、おしゃれを最適化したいという時とでは、服を絞り込む目的は異なるからです。
もちろんさきほどもいったように、初めの段階で答えが出ていることを求めるわけではありません。しかし心の隅の方に「なぜ服を絞るのか?」を置いておくことは大事なプロセスです。
「いつか」着ると思う服はないか
「いつか」という言葉は非常に危険な言葉です。
「いつか」何かをしたい。「いつか」どこかに行きたい。という言葉が大概実現しないのと同じように、「いつか」着るという言葉も、たいてい実現することはありません。
ためしにこのタンスの前に行き、過去2週間ほどの間に一度も着なかった服を取り出してみてください。その服は本当に必要ですか?ならなんで最近着ていないんしょうか。
誰かに奨められただけの服はないか?
その服は、もしかしたら誰かに奨められて購入されただけの服なのかも知れません。
「とてもお似合いですよ!!」
服屋に行った時店員におだてられて服を奨められた。そんな経験がない、という人のほうが少ないでしょう。
気に入った服はいいんです。しかし大概の場合、奨められた服というのは帰ってみると「なんか微妙」と思うことも多いですよね。でもこうした買ってしまった服は「いつか着るかも」と思いたいものです。だってもったいないですもんね。なんとか使い道を見つけなければ、ただ無駄遣いをしたということになってしまう。
でも無理やり使い道を探しているのは、好きで使っていることは全く違います。数度着てみたところで、やっぱりしっくりこなくてタンスの肥やしにしてしまうのがオチでしょう。
それはもういらないはずです。捨てましょう。売りましょう。
そうして少し絞ったらまた1や2の内容に戻って考えるんです。そうすることで、少しずつ自分のしたいこと、大事なものに絞り込んで行くのです。

まとめ
この過程が済んだ時、心の中では「自分がやりたいこと」「自分にとって大事なこと」が少し明確になっていると思います。
ミニマルに生きる時に、こうしなければいけないというルールはありません。人によって求めることは異なり、それを見極めることがミニマリストや断捨離と呼ばれる物からの解放の目的だからです。
服というものは、毎日使うもので、案外かさばるもの。そのために自分のライフスタイルを図るいい尺度になります。
ミニマリスト的な生活に興味がある。でもどこから始めたらいいかわからないという人は、まずここからはじめてみてはどうでしょうか